長寿食についての考察/上野原市

こんばんは。

地産地消料理研究家の中村恭子です。

先週に引き続き冬仕事の一環として、
今回から三回にわたり長寿食といわれる食についての私なりの考察をお伝えしようと思います。
皆様の健康維持に役立たせるヒントにもつながればと思います。

長寿食は
ただ長く生きるための食事というだけではなくそこには健康寿命が長い食事ということが大切です。
昔も今も人が生きていくうえで必要な栄養というものは変わらないはず。

それでは昔の人はどんなものを食べていたのか、
第一回目はかつて長寿村と呼ばれていた山梨県上野原市の例から見ていきます。

長寿村当時の食事を知るご年配の方々のお宅を訪問しお話を伺うと
その内容は驚くほど粗食でした。

かつてはどこの農村もそうだったと思われますが、
まず主食は精製されきっていない穀物(白米ではなく玄米や分つき米であったり、小麦粉であれば全粒粉であったり)でした。

これに、味噌、わさび、じゃがいもや里芋、さつま芋などのイモ類、季節の青菜、ネギ、など里山で取れる野菜たちが中心だったようです。

また、各家庭では鶏を買っていて、卵も食していたそうです。
川魚などは時々、海の魚や肉類などはほぼなかったとのことでした。
もちろん甘いお菓子やスナック菓子、その他インスタント食品などに代表される加工品はとっていませんでした。

物流が盛んではなかった時代は、どこの地域でも地産地消の生活が当たり前で、人々は知恵を絞って体を養う食を考え出し、長い年月をかけて、お腹を満たしかつ美味しく食べる工夫もしながら文化として根付いていったのでしょう。

豊かではなかった村ではお米や雑穀もそのままお腹いっぱい食べることは叶わず、おかゆにして嵩をふやして食べていたようです。

上野原市は山間にあるため、傾斜地では稲作ができず麦やそばなどの雑穀類を栽培し主食としていたのですが
特に大麦をおかゆにした「おばく」という料理が代表的な長寿食として知られています。
また大豆のタンパク質を消化吸収に負担をかけることなく取り入れることのできる味噌や醤油といった発酵食品を摂取し、
また非常にたくさんの野菜をとっていました。

ところで、飽食の現代において、おかゆはダイエットや胃腸をいたわりながらエネルギー源となるため積極的に取り入れたい食べ方の一つです。

長時間かけて穀物をやわらかく煮ることで消化に負担がかからないので、消化に悪いと言われる玄米なども小さいお子さんからお年寄りまで安心ですし、
水で嵩増しされていることで少しの量でも満腹感を得られるため、ついつい食べ過ぎてしまう方にもピッタリの調理法です。

食料の乏しい時代には、嵩増しして大切に食べていたものですが、
飽食の現代では食べ過ぎを防止することで、糖質を制限しダイエットにつながるなんて、
やはり昔も今も人にとって必要な食べ物、食べ方はあまり変わっていないのかもしれません。

食事だけでなく、長寿の人たちによく見られることは皆 体をよく動かしていたということ。
上野原市は山間のため、移動は常に山道の登り降りがあり、また農作業にもよくこなしていたと聞いています。

食事と運動が健康維持に大切と言われていますが、長寿村の生活そのものが人間が健康的に暮らす理想的な環境だったのかもしれません。
自然とともに暮らし、加工食品はとらずに、シンプルに調理された食材を食べ、そしてよく働く(体を動かす)
長寿食とは、かつて農村では当たり前のライフスタイルの上に成り立っているようですね。

今、健康維持のために何かしようと考えている方は、
まず
精製されていない穀物を主食にしたり、
甘いモノ(白いお砂糖で作られたお菓子や人工甘味料などはまず第一に控えましょう!)やカフェイン、アルコールといった嗜好品を控えたり(粗食を日常に、ご馳走はときどき)
日々の食事のあり方の意識を変えてみること、
加えて歩きやすい靴を履いて、歩く習慣をつけるなど、できることから健康維持につながることを始めてみることをおすすめします。

最後に私見ですが、やはり私は野菜には体を整える力があるように感じます。
ビタミン・ミネラルのしっかり取れる元気に育った野菜をたくさん食べてもらいたいと思います。
無農薬野菜が理想的ですが、手に入らない場合はしっかりと湯がいて食べる、重曹水で洗うなど農薬を洗い流して食べる工夫も大切です。

またライフスタイルの見直しに
週に一度のベジタリアンライフを実践してみることもお薦めですよ。
美味しく、楽しく、快適なからだづくりのために〜

さて、次回は沖縄のかつての食事について
三回目は我が家の保存食についてお伝えする予定です。